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カナダでスノーボードとコーチング

カナダコーチング学から学んだこと、現場でのコーチング経験を通して感じたこと、そしてスノーボードあれこれについて発信していきます。

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プロフィール

高石周(Shu)

Author:高石周(Shu)
カナダ(ウィスラー)でスノーボードコーチとして活動しています。
主にコーチングとスノーボードについて自分が学び感じたこと、またウィスラーの現地情報を発信していきます。
子供の育成に関連した情報もアップしていきます。


[スポンサー/所属]
 
・VOLKL スノーボード
・FLUX バインディング
・CROSS5 スノーボードブーツ
・WEST BEACH スノーボードウェア
・Whistler Gymnastics
・Whistler Youth Soccer Club


[資格]

* スノーボード
- CSCP Basic Coach
- CSCP Comp Intro Coach
- CSCP Comp Dev Coach
- CASI Level 2 Instructor
- Canada~Snowboard Judges Level 1 Officials

* スポーツ心理
- NSCA Exercise and Sports Psychology

* ジムナスティック(体操)
- NCCP Gymnastics Foundations Part 2 Theory
- NCCP Gymnastics Foundations Part 3 Artistic
- NCCP Gymnastics Foundation Part 3 Trampoline

* NCCP(ナショナルコーチングサーティフィケイトプログラム)
- Part A
- Part B
- Make Ethical Decisions

* サッカー
- NCCP Soccer Community Coach Children
- NCCP Soccer Community Coach Youth

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2012.06
09
先日NHKスペシャルで「脳がよみがえる」という番組を観ました。
内容は医療の話しでしたが、その中には自分の職業「コーチ」として、また親としても直接学ぶことができるたくさんのことが出てきました。

まずは番組の驚くべき内容を文章でご紹介します。
その後私の目線から考えたことをお話します。

脳が甦る2


番組は鹿児島大学病院、川平教授の「脳卒中で麻痺した患者のリハビリ新療法」の紹介から始まります。

今までのリハビリでは、患者に患部を刺激する様々な作業を行うことを実践させ、しかし療法士は見守るだけだったそうです。

リハビリには「6ヶ月の壁」というものがあるそうで、脳卒中発症から6ヶ月以内にリハビリで脳内の神経と患部の神経をつなげないと、その後の運動の改善は頭打ちになるというものです。
発症から6ヶ月以内に作られた新しい脳の回路がうまく手の神経につながらないので、6ヵ月後はそれらの新しい神経回路は脳内のあちこちで弱い信号を出しながらも全く機能しません。
つまり動かないのです。
これがここまでの限界だったわけです。

脳が甦る3

脳が甦る4

しかし川平教授のリハビリでは、脳から神経信号が届かないのなら、療法士が自ら積極的に正しい運動の刺激を患部に与え、患部側の神経から信号を送り新しく作られていた脳神経とつなげてしまえ!という全く新しい手法なのです。
川平教授は、自身のリハビリ療法の中で、ポイントとなる神経と筋肉を刺激しながら、何度も同じシンプルな運動を繰り返します。


脳が甦る5

番組では、6ヶ月の壁から2年間も手が動かなかった患者さんが、教授の療法によって動くようになった様子を紹介しています。

川平教授は「一本の回路が壊れたなら、別の回路を作れば良い!」と考えたとの事。
川平教授のこの療法は「促通効果」というのだそうです。


<指導者&親の視点 1>

● 正しい運動を何度も繰り返し、四肢の神経を積極的に刺激して脳の回路と神経をつなげる

川平教授のように、何度も何度も正しい運動を繰り返すこと。
これをスポーツで考えると、「基本練習を繰り返す」と考えられます。
例: キャッチボール、素振り

コーチが側で正しい運動を説明し、見せて、本人が実践する。
子どもは耳で聞いた情報を考え、目で見て映像を記憶し、自分で動いて感覚を覚える。
これらの情報を一つのフォルダーにまとめるように、脳内で神経をつなげていくのでしょう。
時間がどれだけ掛かるかは個人差があるかもしれませんが、このような地道なことを続けることができる子どもは、いずれその運動においてスペシャリストになっていくはずです。
全く新しいフォルダを作るより、元からあるフォルダにこれらの感覚を入れていくと効率的に脳の回路はつながりますね。
それはつまり、いかに本人の過去の体験(元からあるフォルダ)とそれを結びつけるか、という実戦的なやり方です。

もちろん子どもの傍に指導者や保護者がいて、細かに正しい運動を教えてやらないといけません。
川平教授のように、指導者が子ども(選手)の四肢に正しい運動の刺激を送るように、手取り足取り教えることが同じ事となるでしょう。


また勉強であれば、「基礎知識を復習して復習する」と考えていいでしょう。
例: 9x9、漢字書き取り

音で覚え、同時に目で記憶し、指で書きながら脳を活性化させる。
これを何度も何度も繰り返し、これらの複数の情報を脳内でリンクさせて一つの情報としてまとめる。
ここでも指導者か保護者が傍で正しい情報を与え、修正してあげることが大切です。

ちなみに我が家の次男は勉強がかなり苦手ですが、これを実践したものに関してはしっかり脳に記憶させることに成功?しています。






さて、今一度番組に話を戻しましょう。
下の写真は川平教授の治療を受ける前の脳波(左)と受けた後の脳波(右)を比較した物です。

左の受診前の脳内では、患部は動きませんが脳内は非常に広範囲で活性化されています。
一方治療後の右の写真では、脳内の一部だけが活性化されています。
これは新しく作られたいくつもの脳の回路の中から、ひとつの神経回路が手の神経とつながり、集中的に信号を出すようになったからなんだそうです。
治療前は患部といくつもの脳の神経がつながっておらず、脳では信号を出していても信号があちこちと行き先を探して迷っている状態なので、脳内のあちこちが活性化されているんですね。

脳が甦る6


<指導者&親の視点 2>

● 「理解できないこと」を理解する

このように脳内で神経がつながっていない状態を、指導者や親が脳医学的に理解できれば、子ども(選手、部下。。。)の育成において余計に悩むことは少なくなると思いませんか?
脳内のシステムはもちろん個人差があります。
脳内で、どのタイミングで、どの程度、個々が理解するかにも個人差があること。
そして神経がつながるには、子ども達それぞれの独特な感じ方や考え方(脳内の神経システム)を指導者や親がまず理解していないといけません。
これはまず子どもの複雑な考え方(神経回路)を、時間を掛けて理解する時間を最初に設けるのが最良ですし、長期的に見て近道です。
大人は過去の経験から物事をよりシンプルに効率よく考える脳内の神経システムを構築してしまっています。
しかし子ども達は徐々に時間を掛けて脳内で神経同士をつないでいきます。
ですから最初は彼ら独特の神経システムであって当然なのです。
最初から大人のようなシステムは構築できませんよね。

また彼らが脳内で新しい神経回路を作ろうとしている時は、(上記の左の写真のように)脳内のあちこちが一斉にフル活動しているはずです。
この時に「あーだ、こーだ」とうるさく言っても考える余裕はもちろんないはずです。
神経回路を見つけるまでは(ある程度)時間を掛けて待ってあげることが最良の対応となるでしょう。
もちろん全く理解していないのであれば、違う神経刺激(教え方)に切り替えないといけないと思います。





さて、この川平教授の新療法にもまだ課題は残っているそうで、非常に重い(またはマヒ状態が非常に長く続いた)マヒ患者には効果が発揮しずらいのだそうです。

しかし!さすがNHK!
しっかり更なる新療法を紹介してくれました。

場所は慶応義塾大学病院。
新療法は「BMI(Brain Machine Interface)」という機械と脳波をつなぐ技術。
詳しくはこちらから。

先に書いたように、川平教授の治療法でも改善が難しい患者さんがおられます。
その患者さんの脳内で何が起こっているのか?

長期に渡りマヒが続いた人や、重度のマヒの方は、昔できた感覚やイメージ自体を覚えていないようです。
脳医学で言うと、脳がまったく信号を出していないという状態だそうです。
脳が信号自体を忘れているのです
慶応義塾大学病院では「BMI(Brain Machine Interface)」の技術を利用して、脳に信号の出し方を思い出させる新療法を開発したとのこと。

脳が甦る7

患者の頭に脳波を計測するセンサーを当て、それを機械とつなぎます。
機械には患者の脳波が映し出され、患者が運動をイメージした時に出る脳波が、実際の健常者の脳波と同じときにだけ、手元がロボットによって動かされるように作られています。
患者がイメージする運動感覚(脳波)が、健常者の運動感覚(脳波)と重なった時に「手が動いた」という事実と感覚を与えるわけです。

これを何度も繰り返すことによって、脳が正しい信号の出し方を思い出していく、覚えていくという方法です。

患者さんはこの治療を週に5日、一日1時間おこないます。


<指導者&親の視線 3>

● 「できない」ということは「イメージがない」ということ

言葉で教えても、見せても、本人にやらせても「さっぱり分からない!」ということはありますよね。
要するに頭の中にその運動の理想的な運動イメージ(信号の出し方)がないからです。
これは「BMI」と同じで、何度も実践するしかありません。
イメージトレーニングの方法は私のブログ内で紹介していますので、是非ご覧ください。

● 良い感覚を記憶させる

プロ野球界で有名な名コーチ「佐藤義則」投手コーチは、「もっともいいときの投球フォームを隅々まで頭に焼き付けること」を流儀としているのだそうです。

これは正しい運動を覚えさせることとは別の話です。
「感覚」的な話です。
脳の運動イメージと実際の体の反応(運動)がピッタリこないと「良い感覚」だったとは言えません。
見た感じがキレイでも、自分のイメージと実際の感覚の間にズレがある内は、自分の運動を完全にコントロールしていることにはなりません。

自分のパフォーマンスを完全にコントロールしていなければ、常にパフォーマンスには不安が付きまといますし、パフォーマンスも軸を持たないので不安定です。

心(脳のイメージ)と体(身体感覚)が一体になった体験をどれだけ記憶するか。
見た目がキレイでも、そのパフォーマンスの細部は少しずつ連携のズレが起きていたりします。
佐藤コーチのように、子ども(選手)が最も良かったパフォーマンスの細部までを記憶し、しっくりこない時のパフォーマンスとの微妙なズレを指摘できれば最高です。

人間にはBMIのように機械で正確にそのズレは出せません。
しかし佐藤コーチのように選手の傍で何度も何度も見ていれば、誰でもそのズレは見えてくるようになるはずです。
親であれば身近な子どものパフォーマンス(運動、勉強、ふるまいなど)は、できるだけ注意深く見ていたいですね。

佐藤コーチは選手が良いパフォーマンスをした時、選手がその感覚を記憶させる為に、良かった、悪かったをハッキリ何度も何度も繰り返して言い続けるそうです。
これは佐藤コーチが「BMI」となっているわけですね。

さらに慶応義塾大学病院では、この治療をほぼ毎日やっています。
先に書いた「反復練習」と同じで、何度も何度もその感覚を追い求める中で、脳の中でもつながり始めたた神経が太くなっていくのではないでしょうか。
子ども(選手)が良い感覚をつかみ始めたら、とにかくそのままどんどんやらせてみましょう。






さてまた話を番組に戻します。

患者さんはBMIで信号の出し方を記憶しても、実はこのままではまだ信号が弱いのだそうです。
次のステップとして、写真のような機械を使って手元の信号を増幅し、正しい信号を強く出せるようにしていくのだそうです。

脳が甦る8
脳が甦る9


ここで、ここまで紹介してきたものを以下のように並べると、動かなかった患部を動かすパーフェクトなルーティーンが見えてきます。

1.脳波(脳の信号を回復させる)
2.増幅(信号を増幅させ筋肉を動かせる)
3.促通反復(新しい神経回路を作る)
4.回復

脳が甦る10






しかし常に思った通りに順調に効果が上がるわけでもなく、たまにはその停滞感に患者さんも自信をなくしていきます。

ここで注目されているのが心理的アプローチ。
昔からこの方法は現場でも実践されて効果があると知られていたそうです。
何でしょう?

それは「褒める」です。

脳が甦る11

UCLA医学部ブルースドブキン教授の研究で、200人ほどの患者に対し、褒めた場合と褒めない場合でリハビリ効果を調査したところ、褒めた方が大幅に良い結果を出したそうです。

脳が甦る12

褒めただけで脳の重要なシステムを刺激するという結果が出ました。
ある運動において褒められると、報酬系という脳の部位が活性化し、報酬系部位がその運動に司る部位にドーパミン(快感物質)を送り込むんだそうです。

脳が甦る14
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「ある行動を取ると良い事(ドーパミン効果)があるぞ」ということに脳が気がつくと、脳は自分がそのことをより効率良く的確にやれるように自分を変えていくと言います。
脳はこういう柔らかさを持っているんですね。
スゴイです。

脳が甦る13

家族などの周囲の人の暖かな励まし、それが脳の秘められた回復力を引き出す。

もうここは何も言うことはないですね。
もちろん指導者として、親として、「褒める」ことが大変重要であることは理解いただいていると思います。

さて、「褒める」にも大切なポイントがあるそうですのでご紹介しておきます。

1.改善点を具体的にあげて褒める
2.その場ですかさず褒める


これらが脳科学的にも、何かを覚える場合に非常に効果があると実証されているのです。

脳が甦る16






まだまだ終わりません!
さらにリハビリ直後に「眠った」場合と「眠らない」場合で効果を調べた結果、眠った方が手の反応速度が格段に上がったという結果が出たそうです。

脳が甦る17

実はこの結果は「ためしてガッテン!」でもやっていました。
勉強を徹夜でやったグループと、勉強の後しっかり寝たグループでテストの結果を見たところ、なんと勉強直後に寝たグループの方が良い結果が出たのです。

原因とされているのは、眠る時に出る特殊な脳波「睡眠紡すい波」。
記憶を脳に定着させる時に出る脳波だと言われているそうです。
子どもや若者に良く出る脳波だそうですが、脳卒中になったお年寄りにはこの脳波が良く出るようになるそうです。
まだ医学的にハッキリと解明はされていないとの事ですが、アメリカの医師は「脳卒中で多くを失っても、人間が自らを回復させていく新たな力を獲得するのだと思う」と言っています。

脳が甦る18


<指導者&親の視点 4>

寝る前の勉強、イメージトレーニング、基礎練習、これらは非常に効果が期待できます。
または休日であれば昼寝前に何かさせても良いでしょうね。
実は我が家でこれも実験済み?でして、勉強の苦手な次男はこれを集中的にやって9x9や算数の基本的計算パターンなどをしっかり記憶できました。
運動が決して得意ではない長男には、寝る前にサッカーの基礎練習(ボールコントロールスキル)を寝る前にやらせていましたが、これも結果が出ています。

一日の最後、寝る前に子どもに何かをさせるのは親としてもかなり大変なことですが、是非一度継続的に何かで実践されてみてください。




「脳はいつでも甦る」んだそうですよ。

人間はここまで環境に対応して進化してきました。
それは厳しい環境に求められた運動(生活)習慣が、新しい人間の運動神経回路を作らざる得なかったからでしょう。

同じように、子ども(選手、部下など)に才能がないと勝手に判断する前に、できる手間を掛けてあげることができれば、彼らは必ず進化するはずです。

人間の、子ども達の可能性を信じて、できるだけのことをサポートしてあげたいものです。

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Comment

非公開コメント

勉強になりますわ

いやー、今子供達にラグビー教えているんですけど、何個も参考になる事が載っていましたわ。

ありがとうございます。

さすがしゅーさんすね( ̄^ ̄)ゞ

Re: 勉強になりますわ

ダイゴ、

実際に現場で指導してる人から言われると嬉しいよ。
ダイゴなりに上手に解釈して参考にしてください。

伝統文化の「直伝」

非常に有益な情報満載の記事、だいご君同様に勉強させていただきました。自分の経験で思い当たるのは、「促通効果」という点と「良い感覚を記憶させる」という点です。

自分の仕事や合気の稽古では、記事で書かれている「促通効果」に繋がる「手取り足取り」を非常に重視してます。どちらも上辺のカタチを真似るだけではトレ効果も出なければ、技もかかりませんからね。

そして、手取り足取りなやり方の方が、自分が持っている「良い感覚」「効いている感覚」のイメージを相手と共感しやすいような気もします。

武道でも禅でも、師匠から直伝の教えを受けるのが一番、と言いますがホントその通りだなと思っています。

伝え方は、仰る通り正しい運動を説明し、見せて、本人が実践する、という全てを駆使して行う必要があると思います。

その精度を高めるためにも、教える側である自分が誰よりも繰り返し練習して、そこから湧き出る言葉や感覚を少しでも拾っておかないとなぁ、と思っています。

Re: 伝統文化の「直伝」

自分も今回の番組を見て、それぞれバラバラに理解していたことが「つながった!」という感覚を得ました。
またゆっきーの体験から学んだことを聞かせてください。
勉強させていただきます!